「宇喜多直家・秀家と日本の城」城郭考古学者の千田嘉博氏が講演

 

 令和5年2月25日、公益財団法人瀬戸内市歴史まちづくり財団発足記念事業として、ゆめトピア長船を会場に開催した「千田嘉博氏 歴史講演会」。千田嘉博氏(城郭考古学者、奈良大学文学部文化財学科教授)を講師に迎えたこの講演会に、市民ら約400人が集まりました。

 千田氏は講演の中で、城づくりの観点から瀬戸内市ゆかりの宇喜多直家・秀家の特徴を紹介しました。直家は居城を状況に応じて移動し、機動性に富んだ家臣団を形成しました。この点に織田信長と共通する戦略の先進性が見いだせるといいます。秀家が築いた岡山城の石垣、本丸の配置に注目し、豊臣政権における当時の最先端の城づくりの技術が使われていることを解説しました。

 また、千田氏は城郭整備が健常者目線で行わることの是非についても触れ、これからはすべての人が歴史的な空間を共有し、体験できるように、バリアフリー化が必要であることを指摘しました。