2025年8月19日、平城宮跡歴史公園・平城宮いざない館 企画展「須恵器をつくる―古代と現代をつなぐ陶の工の物語―」見学バスツアーを開催しました。飛鳥時代を中心に備前焼のルーツとされる須恵器が生産されていた寒風窯(岡山県瀬戸内市)をテーマにした企画展ということで、おかげさまで参加申込は満員御礼!当日は瀬戸内市内外から多くの方にご参加いただき、展示会場である平城宮跡歴史公園・平城宮いざない館を巡りました。
はじめに、神野恵氏(奈良文化財研究所)による今回のバスツアーの為の特別講演会「奈良の都 平城京へようこそ」を聞き、わかりやすい解説と発掘調査の成果などから、平城京のすがたとその歴史について知ることができました。
続いて、土居規美氏(奈良文化財研究所)による展示解説とともに今回のバスツアーのメインである企画展を見学しました。奈良の飛鳥・藤原地域で出土した須恵器と寒風から出土した須恵器に同じ特徴がみられることから、寒風でつくられた須恵器が奈良の都に運ばれたことが分かります。今回の展示では、1300年ぶりに奈良の都に上京した寒風の須恵器、寒風窯の発見から国の史跡として保存に至るまで尽力した時實黙水氏について、寒風の須恵器から学び、復元だけでなく新たな作品を生み出すサブスエPJの取り組みなどが紹介されていました。
その後、神野氏の案内によって平城宮跡歴史公園内を巡り、造酒司井戸、復元された第一次大極殿、発掘された状態のまま建物跡や溝を保存・展示している遺構展示館、平城宮跡資料館を見学しました。
参加者からは次のような感想が寄せられました。
・瀬戸内市と奈良の歴史的つながりを詳しく知ることが出来て有意義だった。
・専門家の方の現地説明がわかりやすく丁寧でとても良かった
・子どもが発掘や土器、昔のものが大好きで一緒に参加した。実物を間近に見られて感動した。
・専門家の講演を聞いて勉強したうえで展示見学出来たので、タイムスリップしたように楽しかった。
・須恵器についての知識が深まり、より興味がわいた。
・プロジェクトメンバーさんたちの偉業や技術の高さに関心感動した。
この事業は寒風陶芸会館開館40周年記念事業として(公財)瀬戸内市歴史まちづくり財団が実施しました。